退職者を大切にすると、業績がアップする

人事管理は入社に始まり退社に終わります。

在籍中の人事管理は、目標管理、人事評価、人材育成、配置転換、労務管理などです。

では、退職者管理はどのように行えば効果的なのでしょうか。

ポイントは2つあります。
1.丁寧で速やかな退職事務手続きを行うこと
2.退職後も自社のファンでいてくれる関係を築くこと

以下、具体的に紹介してまいります。

会社側の退職事務手続きとは

従業員が退職するときには、「雇用保険被保険者喪失届」や「健康保険・厚生年金被保険者資格喪失届」、住民税異動届として「給与所得者異動届出書」といった書類の提出が必要です。以下、freee様のサイトの一部を引用いたします。

1.社会保険の脱退手続き
社会保険の脱退手続きは、事業所を管轄する年金事務所に、退職から5日以内に「健康保険・厚生年金被保険者資格喪失届」を提出します。本人および扶養親族の分の健康保険証を添付することが必要です。
 
2.雇用保険の脱退手続き
雇用保険の脱退手続きは、事業所を管轄するハローワークに退職から10日以内に、「雇用保険被保険者資格喪失届」と「雇用保険被保険者離職証明書」を提出します。
 
3.所得税・住民税関連の手続き
「源泉徴収票」に、給与や賞与の支払額や控除した社会保険料などとともに、退職月までに源泉徴収している所得税を記載します。
また、給与から住民税を天引きする特別徴収を行っていた場合には、「給与支払報告に係る給与所得異動届書」を退職する従業員が居住する市区町村に、退職日の翌月10日までに提出します。
 
出典元:freee 

上記の事務手続きを速やかに対応することで、従業員は次の職場での入社手続きをスムーズに行うことができて感謝されます。

退職後も自社のファンでいてくれる関係づくり

「退職後も自社のファンでいてくれる関係づくり」をすることで多くのメリットが発生します。

業績への効果

貴社が法人向けのBtoB事業をされていても、個人向けのBtoC事業をされていても、もっとも重要なステークホルダーは「顧客」ではないでしょうか。
 
なぜ、退職する従業員との関係づくりが大切かといいますと、従業員は退職後に自社の顧客になる可能性が高いからです。
 
個人向け商材の場合はもちろんのこと、法人向け商材の場合も、転職先で自社の商品を採用してくれたり、法人顧客を紹介してくれたりと繋がっていきます。
 
また、最近ではOpen Workのような転職口コミサイトも普及しており、転職者の90%以上は口コミチェックをすると言われています。そこで高評価の口コミを投稿いただければ、優秀な人材を採用することにも繋がっていきます。
 
こういうことを5年…10年…20年を続けていくと、どうなりますか?
 
私が人事責任者を務めた企業は400名規模でしたが、毎年20名前後の退職者がいました。
10年続ければ、200名の強力なファンを獲得することになります。
 
逆のケースを考えてみてください。もし「ネガティブな関係」で退職した場合、元従業員はネガティブな情報を世の中に広めます。転職口コミサイトでは低評価で悪口に近いコメントが寄せられます。また顧客紹介どころか、「あの会社の商品は使わないほうがいいよ・・・」と広められてしまうのです。
 
これらのプラスとマイナスは、雲泥の差が生じます。
これは、やってみればすぐに効果を実感できます。

退職者との関係づくりの方法

ここからは具体的にどうやって関係づくりをすればよいのか「方法」を紹介します。
ポイントは3点です。

自社で就業した感想をきく

自社で仕事をしてどう思ったのか。率直な感想をきいてみます。

質問例

・満足した点は何か?
・不満だった点は何か?
・その中で改善したほうがいい点はあるか?
・仕事内容はどうだったか
・人間関係はどうだったか
・会社ビジョンは伝わっていたか
・一番の成果は何か
・一番の嬉しかったことは何か
・当社サービスを他人に薦められるか?
など

ここで大事なことは「不満の解消」です。過去の話であっても、不満は不満のまま一生従業員の心に残ります。不満を話してくれたら、まずは「受け止め」て、「そうだっだんだ。気がつかなくて申し訳かった。」と一言いうだけで、不満が解消されて和解が生まれます。これは退職する時にしかできないチャンスです。

次のキャリアと今後サポートできることをきく

質問例

・次は何をするのか?
・どうしてその道に進むことにしたのか?
・当社で何かサポートできることあるか?
など

大体こんな感じです。企業として退職後もかかわっていく意思表示になります。辞めていく従業員にとって嬉しいものです。

感謝と応援の気持ちで送り出す

「同じ釜の飯を食べてきた」従業員を、感謝と応援の気持ちで送り出します。

いろいろあったにせよ。根底には感謝と応援したい気持ちがあるのではないでしょうか。

経営者が従業員を大切にするマインドを持つことは、会社のブランディングに繋がるためお薦めです。

まとめ

「退職者を大切にする経営」というテーマで2つのポイントを紹介いたしました。

1.速やかで適切な退職事務手続きを行うこと
2.退職後も自社のファンでいてくれる関係を築くこと

それぞれ方法論まで紹介させていただきましたが、いかがでしたか。
ご興味がございましたらぜひお試しください。

また、当サイトは「経営者のための人事相談」を無料で受け付けております。
ご質問ご不明点はお気軽にお申し付けください。